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2010年02月13日

【藤子・F・不二雄[異色短編集]4】の感想1



【藤子・F・不二雄[異色短編集]4/小学館文庫】のレビュー。というか単なる感想。
『値踏みカメラ』『女には売るものがある』『同録スチール』『並平家の一日』。


○『値踏みカメラ』

カメラメン志望の竹子の家は貧乏骨董屋。父親は目利き違いで失敗してばかり。
そんな竹子に何故か身分違いの青年実業家からアプローチをかけられている。
竹子もその青年は嫌いではないのだが、もうひとりカメラマン仲間にもいい仲になりそうな男がいるのだ。
ふたりの間で揺れ動く。
そんな日々の中、ひとりのカメラセールスマンに出会った…。

ヨドバカメラシリーズ。
これは、金か愛かの選択ですかね。
漫画的には愛! と言いたいところですが、女性は結構現実的思考しますから、悩むところでしょう。
母親は将来性のある青年実業家との結婚をすすめるし、父親はほんとうに好きな人と結婚しろと言う。
この違い。どちらの意見が正しいのやら。


○『女には売るものがある』

女には売るものがある。男には買いたいものがある。

これ、扉絵除くと漫画部分はたった五ページの短い話なんですが、面白い。
性欲より満たしたいものがあるんですね…。


○『同録スチール』

主人公の内木は恋に悩む少年。毎日すれ違う少女に惚れてしまっているのだ。
しかし近づくきっかけがつかめない。友達に協力してもらうが、どうもその報告によると、つきあっている男がいるらしい…。

ヨドバカメラシリーズ。
ヨドバ…子供にまでカメラを売りつけるのか…。
でも一万円は破格の値段。これだったら自分も欲しいな。
というかヨドバなんで窓から出るんだ。

※反転
友達なんてこんなもんか。
異性が絡むと友情は壊れてしまうものなのか。とほ。


○『並平家の一日』

並平家はごくごくごくごくふつーうの一家。
しかし最近並平家に奇妙な事が起こっている。
誰だか分からないが謎の人物から贈り物が届くことがたびたびあるのだ。
突然テレビの電源が入り番組表にないはずの番組がテレビに映ることも。
……だが並平家の者はあまり気にしない。なにも困らないから。

テレビゲームやってるシーンがあるが、明らかにファミコンじゃないですね。
コントローラーと本体が一体になっているハード?
こういうハードあった気がする。

※反転
並平家凄っ。これはあらゆる企業が欲しがるだろこの家の調査結果…。
企業ってのは市場調査を大切にしますかんね。戦いは情報が命ですよ。
しかしなにもここまで人権侵害しなくてもアンケートとるだけじゃ駄目なのか? 恐い話だなぁなんか。


【藤子・F・不二雄[異色短編集]4】の感想2へ続く。





2010年02月12日

【藤子・F・不二雄[異色短編集]3】の感想4



【藤子・F・不二雄[異色短編集]3/小学館文庫】のレビュー。というか単なる感想。四回目。
『あのバカは荒野をめざす』『ミニチュア製造カメラ』『クレオパトラだぞ』。


○『あのバカは荒野を目指す』

夜の街に鳴り響く除夜の鐘。
ホームレスの男は待っていた。
過去の自分と未来の自分。ふたりの自分が出会うあの時を。荒野を歩く過去の自分を救うために。

過去の自分を後悔して、あのころに戻ってやり直せたら…。
そういう思いを抱く人は少なくないんでしょうね。
でもやり直したら人生うまくいくとも限らないんですけどね。


○『ミニチュア製造カメラ』

以前は仕事に生きて成功をおさめ、退職したのち悠々自適の暮らしを送る男。
ある日、怪しげな貧乏セールスマンから『ミニチュア製造カメラ』なるものを売りつけられ…。

ヨドバの未来カメラシリーズ。
ドラえもんのように、未来のアイテムを中心に進行する話。
理想の老後といった生活ですね、これ。

というかこれどれだけ精巧なミニチュアだ。テレビ映るって。
ドラえもんのスモールライトでこの家の中に入ってみたいな。


○『クレオパトラだぞ』

楽悟四郎は自殺を考えていた。
就労にも困り、女性にも恵まれない。なにをやってもさえない男。
しかし今ひとつ自殺に踏み切れず、毎日をダラダラと過ごしていた。

楽悟にはひとつ気になる事があった。いつも見るクレオパトラの夢だ。
自分がクレオパトラになって、豪遊したりアントニウスらの求愛を受ける夢。
友人の漫画家にその夢の事を話したところ、それをネタに漫画を描くと言ってきた。

部屋の散らかりようとか、分かりやすい駄目人間…。
楽悟、人生の落伍者ってイメージの名前なんだろうか。
とりあえずサラ金は恐ろしいって事は分かりました。

※反転
楽観的というか、この主人公は間違った方向に前向きっすね。
「死ねばすむことじゃないか!」
軽っ。

そして最後のオチ。運命とは数奇なものです。
しかし地球最後のひとりだなんて考えるだに恐ろしすぎる。


【藤子・F・不二雄[異色短編集]4】の感想1へ続く。




2010年02月11日

【藤子・F・不二雄[異色短編集]3】の感想3



【藤子・F・不二雄[異色短編集]3/小学館文庫】のレビュー。というか単なる感想。三回目。
『俺と俺と俺』『ノスタル爺』『タイムマシンを作ろう』『タイムカメラ』。


○『俺と俺と俺』

もし自分以外にも自分が居たら!? ……という話。
ドタバタコメディ。
主人公の前向き思考っぷりにビックリ。


○『ノスタル爺』

戦時中、出兵の前に半ば強引に決められた幼馴染との結婚…。
土蔵に閉じ込められた謎の老人…。

浦島太吉は過去に思いを巡らせていた。
戦争も遠い過去の事となり、浦島は自分が育った村に30年ぶりに訪れたのだ。しかしその村はすでにダムの底に沈んでいた。

その時、太吉に予感が走った。何かに引き寄せられるように走る太吉の目前に、あらわれたもの。
それは、そこにあった。

「抱けえっ! 抱けっ! 抱けーっ!」という漫画。
『ノスタル爺』。定年退食並みのダジャレタイトル。
しかし内容はシリアスですよ。少し切ない感じの話です。

※反転
これ主人公の名前がすでにネタバレのような気が。


○『タイムマシンを作ろう』

主人公は中学生の松井。友達の杉本とSFや科学について語り合う普通の少年。
ある日、見知らぬおっさんが声をかけてきた。"タイムマシンを作れ"と……。

タイムマシンという夢溢れる題材ながら、世知辛い話です…。


○『タイムカメラ』

サラリーマンの河上は、仲の良い同僚の女性順子に気があるのだが、女好きで有名な課長がどうやら順子を狙っているらしい。
ある夜、河上は順子と課長がホテル街に消えていくのを目撃してしまう。
河上が気落ちしながら歩いていると、"遠い遠いところから旅行に来た"という男と出会う。
腹をすかせた男は河上にカメラを買わないかと迫ってきた。

というか出た、ヨドバさん。
カメラセールスマンだけど元々旅行者なんですね。
つーか最低な上司だな。サラリーマンは上司を選べない。困ったもんです。


【藤子・F・不二雄[異色短編集]3】の感想4へ続く。